インフルエンザの流行シーズンには他のウイルス・細菌性の感染症も流行しています。「風邪かも」なんて症状でも、早めに医療機関を受診してインフルエンザか否かを見極めることが感染拡大を防止するためにも重要です。
風邪?インフルエンザ?
普通の風邪であれば症状はゆるやかに悪化していき、発熱しても38℃台でとどまる事がほとんどです。
くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・咳といった「風邪」の症状が見られます。
インフルエンザに感染すると、その症状は急激に悪化します。37℃という微妙な発熱で判断を迷っているうちに、熱は一気に上昇します。
40℃超えもしますから、インフルエンザが流行している時期は微熱であっても子供から目を離さないようにした方が良いでしょう。
体中の節々の痛みや倦怠感などの全身症状が現れます。早期に治療を始めないと熱性けいれん・脳症・肺炎・気管支炎などの合併症も引き起こします。
しかしインフルエンザか否かの検査をするにあたり、発熱後すぐに医療機関へ駆け込んでも正確な検査結果は期待できません。
というのも、発熱直後ではウイルスの増殖が不十分なため検査結果が正しく得られない可能性があるんです。
我が子の初インフルエンザの時に慌ててかかりつけのお医者さんに電話をし、すぐにでも駆け込もうとしたら「あと●時間後に来てください」と言われてヤキモキした覚えがあります。
子供には相当つらい症状ですから、親としては早くなんとかしてやりたいと思いますよね。
しかし、検査キットで正確な結果の出る状態までこらえましょう。
一般的には「発熱から12時間後」といわれています。それでも100%正確ではないといいますが、タミフルなどのインフルエンザの処方薬が効果を発揮するのは発症後48時間以内です。それ以降はインフルエンザか否かの判断が下されるのみになってしまいます。
発熱後12時間以上、48時間以内には受診しましょう。
子供が感染したら?
子供のおでこに手を当てて「少し熱っぽい」なんて思っていたら、熱が急上昇して慌てて医療機関へ電話した経験ありませんか?
子供の場合は普段から平熱が高く、無駄に元気もあるので38℃を超えてから気付く事が多いです。
子供は大人と違って自分自身の体調の変化に鈍感です。
急激に熱が上がってからようやくつらそうになってくるわけですが、インフルエンザ流行シーズンには親の方が子供の体調にいつも以上に気を配りましょう。
早ければ11月には感染が確認され、翌年の3月頃までは気が抜けないインフルエンザ。
特に子供がいち早く感染し、9歳以下の子供の発症率が半数を占めます。
大人であれば体力もあるので安静にしていれば1~2週間で完治もします。しかし、子供の場合は重症化して合併症を引き起こす危険があるので早めに診断を受けましょう。
意識がもうろうとしていたり、ぐったりしているなんて場合は早急に病院へ連れていきましょう。
夜間や休日の子供の突然の発熱って焦りますよね。
素人判断で翌日に受診を延ばすべきでない場合もあります。インフルエンザでなくとも、子供の突然の高熱には大人よりも注意が必要です。
判断がつかない時は、「#8000」へダイヤルしましょう。
休日や夜間に病院の診療を受けるべきかどうか迷った時、お住まいの都道府県の相談窓口にて小児科医師や看護師さんに相談することができます。
登校はいつから?
インフルエンザは感染力が強く、ウイルスが体内に侵入すると20分で細胞に到達し増殖を始めます。1個のウイルスが8時間後には100個に増え、16時間後には1万個。24時間後には100万個にまで増殖するという驚異的なスピードを持っています。
感染が爆発的に拡大するのも、このスピードがあってこそなのかもしれません。
インフルエンザは発症してから5日間を経過すると、ウイルスの排出がおさまってきます。おさまるだけで無くなるわけではないので注意が必要です。
発熱が続くようであればウイルスは活発で、排出量も多いと言えます。
そのため、
「発症後5日を経過し、かつ解熱後2日(幼児は3日)を経過」
するまでは登校・登園は停止と定められています。
発症後6日間は出席停止が必要とされますが、解熱した日によって出席停止日は延長されます。
登校・登園が可能であっても、念のためマスクの着用をして周囲への感染を防ぎましょう。
また、型の違うウイルスにすぐに感染してしまうケースもあります。
うがい・手洗い・マスクの重要性を子供に説いて聞かせた方が良いですね。
まとめ
インフルエンザに感染すると、高熱の他に下痢やおう吐などの症状が出る事もあります。子供はとくに脱水症状に注意しましょう。
赤ちゃんの場合は母乳で水分補給できます。卒乳している子には白湯や経口補水液を少しづつこまめに飲ませてあげてください。