冬のシーズンはインフルエンザが猛威を振るいます。毎年インフルエンザ患者の異常行動がクローズアップされていますが、これがインフルエンザ感染時の一番怖いところかもしれませんね。
インフルエンザ感染時の異常行動とは?
インフルエンザに感染した際に処方される「タミフル」や「リレンザ」。インフルエンザ経験者なら必ず処方されているお薬ですね。
薬の服用後に子供が異常行動を起こすという事例があとを絶ちません。このため、インフルエンザ薬の副作用で異常行動を起こすのではないかと言われてきましたが、実際には薬との因果関係は認められていないんです。
インフルエンザ感染の症状の一つとして、異常行動が現れるのではないかという見方が有力です。
・突然立ち上がって徘徊しようとする。
・話しかけても無反応。
・意味不明な言動。
・突然笑い出し走り回る。
・何かを異常に怖がる。
・窓から飛び降りようとする。
上記が子供に多く見られるインフルエンザ時の異常行動です。
薬を服用したあと、「少し寝なさい」なんてなりますよね。おとなしく休んでいると思ったら、目が覚めた直後に異常行動を起こすなんていうケースが多く報告されています。
特にインフルエンザで高熱を出した時には、「熱性譫妄(ねつせいせんもう)」という意識障害を起こすことがあります。
我が家の娘も39℃の高熱が続いていた時、部屋の一点を見つめたまま「お化けが来るよ」と言い続けていました。夜中の1時に。真冬なのにちょっとしたホラーです。
この時、こちらの呼びかけは一切聞こえていないようでした。
とくに幼児期の子供に多く見られる意識障害ですが、しばらく様子を見ていれば普通に落ち着きます。
ただ何度も繰り返すようであれば、医師に相談しましょう。
インフルエンザ脳症の初期症状でも同様の状態が見られたりするので、注意が必要です。
インフルエンザに感染した際の異常行動は、とくに未成年の男子に多く見られます。
私の甥も小学生の時にインフルエンザに感染した際、病院からの帰り道、走行中の車のドアを開けて外へ出ようとしたという経緯があります。
発熱後1日目と2日目が特に異常行動が多いので目を離さないでおきましょう。
発症から4日目まで異常行動が見られたりしますが、4日目以降は発生率が大幅に減少します。
異常行動・対策は?
熱が下がれば異常行動の心配はほぼありません。
しかし、熱が下がるまでは目を離さないでおきましょう。
毎年報告される異常行動の多さに、厚生労働省も具体的な対策を呼び掛け始めたのも記憶に新しいところです。
これまでは「薬を服用したあと、2日間は子供を一人にしないこと」と呼び掛けていました。
それでも異常行動による不幸な事故は絶えず、
「部屋にカギをかける」
「飛び出しや飛び降りを引き起こす環境に子供を置かない」
という具体案が出てきました。
インフルエンザの発症から48時間以内はウイルスが活発に増殖しています。この時間帯が熱も上がり、一番異常行動が起きやすい時間です。
最低でも2日間は子供のそばで見守りましょう。この2日間を多いと捉えるのか少ないと捉えるのかは人それぞれでしょう。
取り返しのつかない事になる可能性を考えれば、この先子供と過ごす何十年という月日の中のたった2日間です。
解熱するまでは、誰かしら家族が見守るようにできたら良いですね。
異常行動・大人も注意!
大人になれば安心というわけではありません。
とかく高熱を出した時には、異常な夢を見たりしませんか?
高熱の際、悪夢にうなされるという人が大多数ですが、中には夢と現実の境があいまいになってしまう人もいます。
こういう状態の時に異常行動を起こす人もいるので、子供と同じく2日間は注意が必要です。
イライラするというのも、高熱による異常行動の一種です。
まとめ
インフルエンザはワクチンもあり、予防接種をしておけば重症化を防ぐことも出来る病気です。
薬を服用すれば比較的早く熱も下がります。他の感染症に比較したら、対処の容易な感染症でしょう。
インフルエンザ脳症の危険や、異常行動のリスクを考えれば、あらかじめ予防接種を受けておいた方が良いですね。