秋は祭りが目白押し!毎年10月の初旬に三日間かけて行われる「二本松の提灯祭り」。尾張津島天王祭(おわりつしまてんのうまつり)、秋田竿燈祭(あきたかんとうまつり)に並んで「日本三大提灯祭り」の一つに数えられています。2011年には福島県の重要無形民俗文化財に指定された由緒あるお祭りです。
二本松の提灯祭りってどんなお祭り?
今から370年ほど前の寛永20年に、当時の二本松城主だった丹羽氏が二本松城のある白旗ヶ峯に鎮座していたものを現在の地に遷座して丹羽家と領民の守護神としました。領民なら誰でも自由に参拝できるようにしたのが提灯祭りの始まりとされています。二本松神社の例大祭として350年の歴史を誇るのが「二本松のちょうちん祭り」です。
毎年10月4日、5日、6日の3日間かけて行われています。4日が宵祭り、5日が本祭り、6日が後祭りと呼ばれています。
一番の見どころとなるのは4日の宵祭りで、この日に提灯が灯ります。二本松市の各町内から鈴なりの提灯をつけた太鼓台が繰り出してきて二本松神社のかがり火を紅提灯にうつし、絢爛豪華な提灯祭りが最高の盛り上がりを見せます。提灯の数はおよそ2000張り。太鼓台1台につき約300張りの提灯が連なっています。きらびやかな提灯を揺らしながら若連が太鼓台を引き「ほらどっこい」という掛け声とともに祭りを盛り上げます。全ての町内が夜空を提灯で焦がすのはこの宵祭りの日だけ。二本松のちょうちん祭りを楽しみたいなら、宵祭りは絶対に外せません!
しかし祭りの一番重要な部分は「神輿渡御」が行われる本祭りの日です。太鼓台の引き回しも見られますがこの日は昼間だけなので提灯に火は入りません。夕方には神輿の宮入が神社で行われ、その後に町内に戻った太鼓台が提灯を灯して字内を練り歩いて本祭りは終了します。
お祭り最終日の後祭りでは昼も夜も引き回しを見ることが出来ますが、宵祭りの時のように全七町内が一堂に介する事はありません。昼はそれぞれの字内で、夜は4町と3町に分かれての引き回しになります。名残惜しさのなか、三日間続いた祭りは終わりを迎えます。
二本松の提灯祭りの楽しみ方
一章でも触れましたが、全町内が一堂に介する壮観な宵祭りは必見です。二本松神社まで行かなくとも太鼓台の練り歩きは大通りに出れば見学は出来ます。太鼓台の引き回しを見ながら祭りに沸く街並みを楽しみましょう。坂道など太鼓台の揺れが激しくなると提灯が燃えてしまう事もありますので、くれぐれも火傷をしないよう太鼓台の提灯に注意を払う事も必要です。
太鼓台を見逃さないための運行経路と予定時間は二本松市の公式ホームページなどで確認することが出来ます。ただ、天候や道路状況によって変更もあり得ますので若干余裕をもって現地に到着するように予定を組んだ方が良いでしょう。
太鼓台を引く若連が「ほらどっこい」という掛け声と共に練り歩きます。観客である私たちも掛け声でお祭りを盛り上げる一員となれます。年に一度のお祭りですから声が嗄れるくらいの掛け声で若連を応援しましょう!
二本松の提灯祭りへのアクセスは?駐車場はあるの?
二本松駅周辺は祭りの開催期間中、広く交通規制がかかります。時間から時間で規制される区間もあれば太鼓台通過時間に合わせて規制される区間もあります。これも毎年二本松市の公式ホームページで確認することが出来ます。無料駐車場も用意されますので、マイカーで行かれる場合はくれぐれもマナーを守って安全運転で行きましょう。路上駐車はもちろん厳禁です。
ただ日本三大提灯祭りの一つと名高い大祭なので、やはり手堅く公共機関を利用する事をお勧めします。JR東北本線二本松駅から二本松神社までは徒歩で10分です。バスを利用する場合、祭り開催期間中は二本松駅前にバスは入りません。市内各所にバスの臨時発着所が設けられるので、そこから二本松神社へ向かうと良いでしょう。
まとめ
公共マナーを守って由緒ある「二本松のちょうちん祭り」を盛り上げましょう!
ちょうちん祭りが終わると、祭りの熱が冷める間もなく「針道のあばれ山車」という祭りがやはり二本松市で開催されます。こちらも400年以上の歴史を誇る勇壮なお祭りです。若連が作成した大型人形を飾り付けた山車が豪快な太鼓の音に合わせてぶつかり合います!あばれ山車で完全燃焼してみては?