秋も深まると橙色の柿の実が気になってきます。熟し柿を冷凍庫に入れてシャーベットで食べるのも良いですが、柿と言えばやっぱり干し柿ですよね!真っ白く粉が吹いた甘い干し柿を、冬のこたつのお供に作ってみませんか?
栄養豊富な柿
「柿が赤くなれば医者が青くなる」って聞いたことないですか?実際に青くなることは無いでしょうが、そんな風に言われるほど柿は栄養価の高い果物として知られています。
柿にはビタミンやカリウムなど多くの栄養素が含まれています。疲労回復やカゼ予防、老化防止、高血圧やガンの予防、二日酔いまで幅広い効果が認められています。本当にお医者さんも真っ青な健康食品なんですね。
柿の葉もビタミンCが豊富なことから健康茶として販売されています。
おいしい干し柿が食べたい!作り方は?
お店で売られている干し柿は白い粉が吹いていて、とても甘くて柔らかいですよね。昔、祖母が作ってくれていた干し柿も真っ白く粉がふいていて、とてもおいしかったのを覚えています。白い粉を「カビ」と勘違いされている人がたまにいますが、あれは実の中の糖分が表面に出てきたものです。カビはちゃんとカビらしい色で付きますよ。
干し柿を作る前に、柿をよく乾かしておきます。天気予報とにらめっこして、晴れの日が続きそうなあたりで干し柿づくりスタート!まず乾かしておいた柿の皮をむきましょう。ヘタの部分は残してむいてください。ヘタの部分にT字に枝を残しておくと縄に吊るしやすいです。
我が家では稲を何本か束ねて縄にしていましたが、いまはビニールひもだったり細い出来合いの縄が売られています。ビニールひもは干しているうちに細かく裂けてしまって柿に繊維がこびりついたりするのでオススメしません。縄のヨリに隙間を空けてヘタに残した枝をはさんでいきます。縄1本に6個~7個くらい、柿2個分くらいずつ間隔をあけてはさんでいきます。
日当たりと風通しの良い、雨の当たらない場所に吊るしましょう。干す前に熱湯にさっとくぐらせる事で殺菌と虫よけの効果があります。干し場所が決まったらその場所に熱湯を用意してその場でくぐらせた方が良いです。というのも、湯通しした後に触ってしまうと雑菌がついてカビの原因となるからです。焼酎につけるのも効果的です。
柿が触れ合わないように間隔を空けて干してください。1週間ほどたったら皮が破けないように1個1個丁寧にやさしく揉みます。何度か揉みほぐし中の繊維を切ります。粉を吹かせるためにも必要な工程です。
3週間から1か月で表面が乾いて出来上がりますが、粉を吹かせるために藁の中にくるんで1週間ほど寝かせます。この時なるべく寒い場所に置いてください。
お住まいの地域の気候によって日数や出来上がりに差が出るかもしれません。
保存方法は?
気温の低い地域であれば、干し柿が出来上がってからしばらくは常温で保存できます。すぐに冷蔵庫に入れてしまうと、中に残っていた水分が出てきてベタッとなってしまう事があるのでおすすめしません。キッチンペーパーなど紙類に包んで寒い場所に置いておきましょう。中がジューシーな仕上がりの干し柿には常温保存は向きません。なるべく早く消費するか、冷凍してしまいましょう。
長期保存するならやはり冷凍庫です。ニオイが付きやすいので一つ一つしっかりとラップにくるんでジップロックなどに密着して入れて保存しましょう。食べる時は冷蔵庫でゆっくりと解凍してください。
まとめ
柿には40種以上の品種があります。種類によっては旬の時期がかわってくるので時期をずらして色んな品種で干し柿を作ってみるのも贅沢ですね!ちなみに干し柿を作るときに剥いた皮は捨てないで下さい。実よりも皮の方が栄養価が高いんです。乾燥させて粉末にすれば甘味料として活用できますし、天ぷらやきんぴらなどでいただく事も出来ますよ!
栄養豊富な柿ですが、食べ過ぎると「毒」にもなります。便秘になったり体を冷やしたり、鉄分の吸収を邪魔して貧血になったりと、とくに女性は摂取しすぎない事です。おいしくても食べ過ぎ注意ですよ!