もうすぐ年末。新しい年を迎える準備はできていますか?毎年、贈り贈られるお歳暮の準備は済みましたか?喪中のはがきは見落としてはいませんか?
喪中のお歳暮はどうする?
相手、もしくは自分が「喪中」であった時。年賀状であれば喪中はがきに切り替えて年内に投函しますが、お歳暮って贈ってもいいの?って考えますよね。
「年賀状」というのは新年を祝うご挨拶です。喪中であれば祝うわけにはいかないので、今年は喪中のため・・・という「喪中はがき」を送り、新年の祝いの挨拶ができないことをお知らせします。しかし、「お歳暮」は一年の感謝の気持ちを伝えるために贈るのであって、お祝い事ではありません。常日頃からお世話になっている相手への季節のご挨拶なので贈るのも贈られるのも問題はありません。
お歳暮・相手が喪中の場合。
今年一年有難うございました。という感謝の気持ちを贈るので問題はありませんが、気遣いは必要です。
喪中である相手には「生臭物(なまぐさもの)」は贈りません。いわゆる肉や魚などの生ものですね。華やかなものも避けましょう。
お歳暮を贈る際には紅白の水引と熨斗(のし)が用いられます。しかし紅白の水引も熨斗のデザインも祝い事を連想させます。喪中の相手に贈る場合は水引は付けずに無地の短冊か、無地の奉書紙(真っ白な紙)を使いましょう。年内であれば表書きは「お歳暮」で大丈夫です。お正月明けであれば「寒中見舞い」と書きましょう。
デパートの特設コーナーなどで用立てるなら、贈る相手が喪中であることを伝えれば相応の対応をしてくれます。
お歳暮を贈っていた相手が亡くなられていた場合、事前に喪中の挨拶状でお知らせがあれば良いですが、お知らせが間に合わずお歳暮を贈ってしまうこともありますよね。この場合、相手先から改めて不幸があったという旨のお知らせがくるでしょうから、その時に一言お詫びを添えて「ご仏前」を贈らせ頂いても良いでしょう。
お歳暮を贈っていた相手が亡くなられ、その方のお身内との接点がないのであれば次の年からのお歳暮はやめても大丈夫です。亡くなられたことで現世とのご縁は切れております。ご仏前にお線香をお供えしてご挨拶をしてから締めくくりましょう。
お歳暮・自分が喪中の場合。
先ほども述べましたが、お歳暮というのは季節の挨拶であり、祝い事ではありません。毎年贈りあっているお歳暮を喪中だからと止める必要はありません。贈る時期もずらす必要はありません。
しかし大事な身内を亡くしたばかりで気持ちが落ち着かず、そんな気持ちになれないという場合は無理に贈る必要もありません。
もしも亡くなられた故人にお歳暮が届いてしまったら、お知らせが遅れた事を詫びると共にお礼の言葉も書き添えて、頂いた品と同等のお品をお返ししましょう。間違っても贈られたお歳暮をそのままお返してはいけません。
相手が喪中であっても、自分が喪中であっても、四十九日の法要も済まないうちは大切な身内を亡くしてまだまだ気持ちが落ち着かない時期です。余裕がない事もあるでしょうから、無理に用意することはありません。お歳暮の心配よりも故人を偲ぶ時間を大切にしましょう。
お歳暮の時期を過ぎてしまっても、お正月の松の内を過ぎてから「寒中見舞い」として贈る事もできます。この「松の内」というのは地域によってズレがあるので注意が必要です。しめ縄や門松などの「正月飾り」を飾っておく期間が松の内です。関東では1月7日までを「松の内」とし、7日の朝に七草がゆを食べてから正月飾りを外します。しかしこれが関西に行くと、1月15日までが「松の内」となります。
まとめ
基本的にお歳暮は「喪中」とは無関係です。しかし、地域や家のしきたりなど習慣の違いもあるようです。
喪中の家から贈り物をされる事を「穢れ(けがれ)」が移るとして良く思わない人もいます。自分の家が喪中である場合は、少し時間をおいて贈った方が良いかもしれませんね。極端な話をすればお歳暮がお中元になっても大丈夫です。「感謝の気持ち」が伝われば良いのです。