近年は色んなウイルスや細菌による病気が多すぎて、判断が難しいですよね。ただの風邪だと思って放っておいたら、なんだか咳がずっと止まらない・・・。もしかしたらマイコプラズマ肺炎に感染しているかもしれませんよ?
オリンピック病・マイコプラズマ肺炎!
とくに秋から春先にかけて流行しますが、一年中感染が認められる病気でもある「マイコプラズマ肺炎」。
かつては夏季五輪の開催される年に流行していたことから「オリンピック病」とも言われています。
近年ではオリンピックの開催年など関係なしに流行する傾向にあります。
数年に一回は流行しますが、これはマイコプラズマに対する免疫が維持されにくいためです。子供も大人も何度でも感染します。
2011年に大流行した時には、我が家の娘は1年のうちに3回もマイコプラズマの診断を受けました。
そんなわけないだろうとお医者さんを疑ったほどです。
1シーズンに1回感染すれば免疫ができるのかと思っていましたが、どうやら小児の場合は免疫ができにくいのだとか。当時娘は6歳でした。
大人でも、1度感染してできた免疫は通常3年から4年で消えてしまいます。だから免疫の切れる3~4年ごとに流行するんですね。
マイコプラズマ肺炎・症状は?
5歳未満の子供が感染すると、症状が出なかったり軽い症状であったりします。そのため、ただの風邪と判断して様子を見ようなんて思いがちですが、そこで周囲で流行っている病気の情報を確認してみてください!
もしもマイコプラズマ肺炎が流行しているようであれば、症状が軽くても早めの受診をしましょう。
小さい子供が軽い症状で済んでも、就学間近の子供から小中学生が感染すると肺炎を起こす確率が高まります。大人も油断できません。高齢者に感染すると命に関わる場合もあります。
マイコプラズマは止まらない咳と高熱が特徴的ですが、中には咳だけが出て熱が上がらないというお子さんもいます。
熱がなければとりあえず登園・登校させたい気持ちは解ります。しかし、ここでも世間のウイルス・細菌の流行を確認してみましょう。
周囲での流行が確認されていて、咳が続き、さらに高熱が出ているならばマイコプラズマを疑います。
咳は発熱より遅れて始まる事が多く、解熱しても「コンコン」という乾いた咳が2~3週間は続きます。
症状が悪化すると乾いた咳が「ゼロゼロ」という痰の絡んだ咳に変わるので注意しましょう。
昼間は熱が下がり元気も出ます。そのため「元気な肺炎」なんて呼ばれたりするんですが、夜間には高熱になります。
我が家の娘は夕方から夜の間、常に39℃をキープしました。娘は3日間高熱が続きましたが、個人差があるようで一週間熱が下がらないケースもあります。
なかなか下がらない高熱に解熱剤を使用したくなりますが、使用しても一瞬下がってまたすぐ高熱に戻ります。
医療機関でマイコプラズマと診断されれば、細菌に有効な抗生物質が処方されます。病原体の細菌に有効な抗生物質を適切に服用する事が、最も有効な治療法です。
感染経路は?
マイコプラズマは細菌にもウイルスにもない特徴をもつ微生物です。細胞に寄生して増殖するウイルスなどと違い、マイコプラズマは単体で増殖可能です。
ウイルスよりも大きく、細菌よりも小さい病原体です。
咳やくしゃみによって飛沫感染します。また病原体に触れた手で口や鼻を触る事で接触感染もします。
咳が止まらないのにマスクもせず登園・登校しているお子さんはどこにでもいますが、高確率で集団感染を引き起こして学級閉鎖に追い込んでくれるんですよね。
マイコプラズマの潜伏期間は非常に長く、2週間から3週間と言われています。
発症する1週間ほど前から唾液や鼻水に混じって病原菌が排出されるため、恐ろしい事に潜伏期間中も感染します。
発熱がおさまってからも咳の症状は3~4週間続きます。この間も咳によって飛沫感染するため、潜伏期間も含めれば一ヵ月以上は周囲に感染させてしまう可能性があります。
学校や保育園・幼稚園へは熱が下がり、激しい咳がおさまっていれば登校・登園は可能でしょう。通っている園や学校に出席停止期間を確認しておきましょう。
しかし病原菌は保有している状態です。
小さいお子さんは難しいかもしれませんが、感染を広げないためにマスクの着用を言い聞かせましょう。
まとめ
冬の時期はとくに多種多様な病気が猛威を振るいます。手洗い・うがい・マスクの着用だけでも十分に予防できます。
また、普段から栄養のある食事を心がけて健康な体を維持しましょう。