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おたふくかぜ・症状と感染力 合併症は?予防するには?

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「流行性耳下腺炎(りゅうこうせいじかせんえん)」って言われてもピンとこないですよね。「ムンプス」というウイルスによって発症するウイルス性の感染症です。一般的に「おたふくかぜ」として知られています。

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おたふくかぜ・症状と感染力

「おたふくかぜ」は一年通して発生している病気ですが、そのピークは冬から春にかけて。これから流行シーズンに突入することになります。
2016年の12月に大流行し、2017年の1月を過ぎても流行が収まらず、まだお子さんがおたふく未経験のお宅はハラハラしていたのではないでしょうか。

感染者の60%は子供です。3歳~6歳の子供がかかりやすい病気として知られています。実際、小学校入学前に経験したという人は多いでしょう。自分自身に記憶はないですが、母親に確認したところあいまいながらも「多分小学校に上がる前にやってる」という頼りない答えかえってきました。
保育園・幼稚園・学校で爆発的に感染します。
原因は「ムンプスウイルス」。飛沫感染、接触感染することが確認されています。感染後2~3週間の潜伏期間があるため、感染に気付かずに登園・登校し、感染を拡大させてしまいます。実はこの潜伏期間に感染力が強まるんです。

おたふくかぜと言っても頬が腫れるわけではなく、耳の下にある「耳下腺(じかせん)」と呼ばれる唾液を分泌する唾液腺が腫れます。両側が腫れる事もあれば片側だけの事もあります。まれに、あごの下や舌と下あごの間の唾液腺が腫れる事もあります。
38℃以上の高熱と耳の下の腫れが出た場合は「おたふくかぜ」を疑いましょう。発熱しないケースもありますが、耳の下から顎にかけて耳下腺が腫れるのは「おたふくかぜ」独特の症状なので判別しやすいでしょう。
初期症状として頭痛や、首の痛み、吐き気、悪寒などの症状が見られます。何より唾液腺が炎症を起こしているため、唾液が分泌される食事時に耳から顎にかけて痛みが出ます。食事をしたくなくなるほどの激痛に見舞われる事も!食べ盛り・育ち盛りの子供にはツライ症状ですね。
子

おたふくかぜ・合併症は?

おたふくかぜには治療法がないって知ってましたか?熱や腫れ、食事もままならないほどの痛みの症状が過ぎ去るのをじっと待つしかないんです。お医者さんでは症状を和らげる程度の薬しか処方されません。せいぜい解熱鎮痛薬くらいです。自然治癒するのを待つしかないわけですが、怖いのは「合併症」です。

おたふくかぜを発症すると50人に1人の割合で「無菌性髄膜炎」にかかる可能性があります。無菌性髄膜炎を発症すると、強い頭痛が続き。おう吐する事もあります。
1000人に1人の割合で重度の難聴になる可能性があります。ムンプスウイルスによる難聴は聴覚神経を死滅させてしまうことによって起こります。治療は困難です。
5000人に一人、年間約30人は「脳炎」を発症しています。
腹部の痛みを訴えるときはすい臓炎を起こしているかもしれません。発熱や嘔吐が伴いますが、重篤になる事はまれです。

子供だけでなく、大人がかかる事もあります。大人が感染すると子供よりも重篤になりやすく合併症も重くなりがちです。
思春期以降の男性が起こす合併症として、「睾丸炎」が20~30%の割合でみられます。発熱、頭痛、下腹部痛、睾丸の肥大と激痛。妊娠能力の障害が起こる事もあります。
成人の女性がおたふくかぜにかかると卵巣炎を併発する恐れがあります。

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おたふくかぜ・予防するには?

「これ!」という特効薬はありません。しかし、おたふくかぜにはワクチンがあります。
子供は「おたふくかぜ」に感染しても軽く済む場合が多いのですが、それは運です。重い合併症を引き起こす可能性がある事を考えれば、ワクチン接種をおススメします。

1歳から2歳の誕生日までに1回、4歳から6歳の間に2回目の接種が推奨されています。
おたふくかぜのワクチン接種は任意です。地域差はありますが一回の接種に4000円から6000円かかります。私の地域は公費助成があり3000円で一回接種できますが、2回目は自己負担です。

我が子にワクチンを接種した時にはまだ公費助成もありませんでした。全額自己負担で、「高いな!」と驚きながらも予防接種した覚えがあります。高額な予防接種ということで若干迷いましたが予防接種を受けました。

おたふくかぜのワクチンに限らず、「予防接種は危険」という部分ばかりを強調する人もいました。「うちは怖いから受けないよ!」という打たない派の人は色々な事態を想定しないんだろうかと不思議に思ったものです。
おねつ
集団生活が始まれば「おたふくかぜ」は避けては通れません。
感染しても重症化を防ぐという事は子供にかかる負担も少なくて済みます。病気で苦しむ我が子を見るのは本当にしんどい事です。
合併症は100%ではないと思いながらも「もしも、万が一」という状況を想定した結果、予防接種は受けるべきだと判断しました。

ただ、ワクチンはウイルスが生きている「生ワクチン」という事もあり、発熱や耳下腺の腫れなど副反応を起こす場合もあります。たいがいの副反応は数日で収まります。まれにワクチンウイルスによるものと疑われる無菌性髄膜炎が起こる可能性もあります。
心配であれば、かかりつけの医師と相談をしながら、ワクチンをしっかり理解して予防接種にのぞみましょう。

まとめ

高額であるという事と、任意接種であるという事が主にワクチン接種をためらわせています。しかし、一生治癒しない難聴などのリスクを減らすという事と、大人になってから発症するリスクを考えれば、早めに予防接種は受けておくべきでしょう。

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