不動産投資をする上で必要となってくる基礎知識。
不動産投資業界や不動産売買における用語などの解説になります。
また、仲介手数料とは何かも解説していきます。
不動産投資における基礎知識
不動産投資を行う上での基礎知識、基礎用語の解説をします。
利回りとは?
利回りとは定期預金の年利と同じ考え方です。
いくらの投資をしていくらのリターンがあるのかを1年間で考えます。
表面利回りの計算式
年間家賃収入÷物件価格=表面利回り(×100で%になる)
実質利回りの計算式
(年間家賃収入×90%(空室など考慮))÷(物件価格×108%(取得経費込))
=実質利回り(×100で%になる)
表面利回りは業者が販売資料として掲載しているにすぎません。
目安として掲載しているので実際より甘く記載されている事が多いです。
実質利回りはより実際に近くなります。
経費や空室のリスクも織り込みます。
こちらの方が実際に近くなるので物件を購入する際には実質利回りを確認しましょう。
キャッシュフローとは?
銀行融資を受けて不動産を購入した場合、銀行から借りて不動産投資を行うと財布の中身は以下のようになります。
家賃収入→銀行への返済→運営費→キャッシュフロー(手元に残るお金)
家賃収入から銀行返済と運営費を支払った残りがキャッシュフローとなります。
このキャッシュフローはどの位が理想でしょうか?
次の返済比率から考えます。
返済比率とは?
銀行にどれだけ毎月返済を行うかという事です。
家賃収入から運営費を除いていくら返済するかという事です。
キャッシュフローと返済比率はどの位の配分が安全圏かという事ですが、一般的に運営費を20%見込んだ場合は40%と40%と言われています。
これは一概には言えませんがこれくらいの安全圏が保てれば急な出費(修繕)にも耐えられるのではないでしょうか?
ROI
ROIとはreturn on investmentの略で投資額に対してどれだけの利益が出ているかの指標となります。
融資を使った話ですと100万円の自己資金で1200万円の物件を購入したとします。
物件以外に諸費用が8%掛かったと仮定して約100円が諸費用となります。
諸費用の100円を自己資金で支払い物件購入は銀行融資とします。
年間家賃収入-(返済額と経費)=キャッシュフロー
自己資金(購入時の支払い代金)÷年間キャッシュフロー=ROI
利回り15%と仮定すると年間家賃収入180万円
借入額が1200万円で30年返済金利3%とすると毎月の返済額が50592円
運営費が20%として月間2万円
月間キャッシュフローは
15万円-(50592+20000)=70577円
年間キャッシュフローが70577×12=84万6924円
84万6924円÷自己資金100万円=84.6924%(ROI)
となります。
自分で最初に投資した100万円に対して初年度のリターンで84.6924%を回収してしまったという結果になります。
他の投資にはない不動産投資のメリットがこういった部分になります。
流通経路について
不動産には流通の種類によって呼び名が変わります。
通常の不動産屋で扱われている物件を一般流通物件と言います。
綺麗に資料化されていて安心して購入、売買が出来ます。
ただ業者の中には悪意を持った業者もいますので慎重に行きましょう。
媒介とは?
媒介は売主、買主の意志を確認しながら契約を進める形態になります。
流通している中古物件のほとんどがこれにあたります。
代理とは?
売主の代わりになって不動産会社が販売しているケースです。
他にも代理となっている場合は色々な事情が関係している場合が多く初心者のうちはあまり手を出さない方が良いと思われます。
売主とは?
不動産屋自ら物件を買い取り販売しているケースです。
直接販売しているので仲介者が無い場合が多く仲介手数料がかかりません。
ただ、不動産屋が直接販売してるという事は利益は乗っかっています。
一般媒介とは?
一般媒介の場合は売主は他の不動産会社にも買い手を探してもらう依頼をする事が出来ます。複数の業者が扱っている物件がこれにあたります。
専任媒介契約とは?
専任媒介契約だと売主は他の不動産業者に買い手を探してくれと声が掛けられません。
つまり一社のみが取り扱いする事が出来る物件となります。
専属専任媒介とは?
専属専任媒介になると売主は他の業者に声をかけられない事に加えて自分で買主を見つけてくる事も出来ません。
一般→専任→専属専任となるにつれて売主の縛りがきつくなります。
これには見返りがあって不動産業者のネットワーク『レインズ』への掲載が必須となったり経過を報告する義務が不動産業者に生じたりするのですが実際は業者のさじ加減で決められる事が多く売主にとって有利とは言い難い現状です。
仲介手数料とは?
不動産業者が売買の仲介を行ったときに発生する仲介手数料は一般媒介でも専任であっても売主と買主の間に1社しか入っていなければその1社は売主と買主の両方から手数料を徴収する事が出来ます。
これが『両手』と言われる取引で仲介業者はこれが一番儲かりますので自社だけで完結させてこの取引形態にしようとします。
これに対して売主の業者と買主の業者がそれぞれ違う場合があり、この場合売主は売主の業者、買主は買主の業者へ手数料を払うことになります。
このケースの場合『片手』と言います。
こういった形で不動産業者は仲介手数料を得ています。この仕組みを知っておくと仲介業者がなぜ動かないのかなどの理由が解ります。
まとめ
不動産投資の基礎知識から流通経路、仲介手数料の仕組みまで説明しました。
実際にどういった所で不動産屋は利益を上げているのかなどの理解が深まったかと思います。
やはり、一個人で売買を成立させる事は難しいですしプロのアドバイスを貰いたいと思います。
相手の利益を知ることで自分にも有利になるのが不動産売買ですのでこういった流通経路や仲介手数料の仕組みを知っておくことが役立ちます。