卒業式シーズンの到来で、該当するお子さんを持つ親御さんは子供の門出を祝うための準備に追われている事でしょう。今までの環境とは変化する事に寂しさもありますが、新しいスタートを切るための厳かな儀式です。マナーを守って良いお式にしたいですね。
卒業式の保護者のマナーとは?
主役の子供たちよりもタブーを犯しやすいのは、私たち保護者です。
子供たちの晴れ舞台に水を差さないよう、また周りの保護者に迷惑をかけないようにしたいものですね。
卒業生の親御さんたちは特に、子供たちの旅立ちにひときわ感動するものです。そんな空気の中でマナーを守れていない人が一人でもいると、感動的な空気が台無しになってしまいますよね。
まず自分自身もマナーを守れるようにしましょう。
・携帯電話はマナーモード・・・基本ですよね。基本にもかかわらず式の最中に大音量で鳴らして慌てて出ていく人はどこにでもいるようです。式が始まる前に必ずマナー設定を確認しておきましょう。
・私語は慎む・・・厳かな雰囲気で進められる卒業式のBGMにぺちゃくちゃとお母さん方の話し声が聞こえてくると、式に集中できません。入・退場時に我が子に声をかけるのも控えましょう。
・御着席ください・・・ビデオやカメラに我が子の晴れ姿を納めたいのは皆さん同じ気持ちです。だからと言ってみんなで歩き回って撮影するわけにいきませんよね?皆さん気持ちを抑えて着席したままカメラを構えているんです。椅子から立ち上がって撮影したり歩き回るのは重大なマナー違反です。着席したままの状態での撮影であっても、後ろの座席の保護者への配慮も忘れないでください。終始カメラを持つ手を高々と上げて撮影されては、後ろの皆さんはどうすれば良いのでしょう。式の間中レンズを通したいのであれば、後方の席を確保するなどの配慮が欲しいですね。
・小さな子を連れての参加・・・幼い子供に式の間中静かにしていなさいというのは難しいかもしれません。「うちの子は無理かも」という心配があるようでしたら、様子を見ながら「もう静かにしてるのは限界かな」と思ったら早めに式場の外へ連れ出しましょう。できればどなたかに預けて出席されることが最良です。
服装のマナーは?
入学式はパステル調の明るいスーツのお母さんが多く見られますが、卒業式というのは祝いの式でもあり、お別れの式でもあります。そんな別れの場に明るい色合いのスーツは不釣り合いです。
黒・紺・灰色などのシックな色合いが良いでしょう。まず周りから浮くこともありません。
ブラックフォーマルをお持ちの場合はコサージュやブラウス、アクセサリーで華やかさを演出しましょう。ストッキングは肌色で!ブラックフォーマルに黒のストッキングでは、お葬式感が否めません。
お父さんも出席されるのであれば、小物の色をネクタイと合わせましょう。
家族写真を撮る時に統一感が出て、良い写真になりますよ。
「マナー」という観点では式典の間の「コート」の着用はマナー違反となります。
でも式場になる体育館って寒いんですよね!マナーマナーで風邪でもひいては大変です。大目に見られる部分ではありますが、インナーにヒートテックを着こむなどの防寒対策をしていけば良いですね。ダークな色合いのひざ掛けも用意していけば足元の寒さもしのげます。
ダークカラーで統一し、落ち着いた雰囲気の上品な服装を心がけましょう。
和装なら?
和装は着付けやヘアメイクなどの準備が大変ですよね。そういう点から、昔に比べて和装で参加されるお母さんは少なくなりました。洋装の方が手軽で着回しがききますしね。
昔は色無地の着物に紋付の黒い羽織を合わせて卒業式に参列していました。紋付きの着物は礼を尽くした装いです。
しかし現代では紋付の羽織をお持ちのご家庭も少なくなっていますし、卒業式や入学式に着る着物には紋がなければならないという思想も薄れています。
羽織をお召しになる場合、今の思想であれば紋は入っていてもいなくても良いようです。
訪問着でも大丈夫です。むしろ訪問着をお持ちの方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?訪問着は和装の略礼装の代表格の着物です。
付け下げは訪問着よりも格下・略式になりますが、卒業式に着ても大丈夫です。
和服での参加の場合、着付けやヘアメイクの段取りを確認しておきましょう。式に間に合わなければ本末転倒です。お子さんの晴れ舞台に出遅れるなんて事の無いようにしましょう。
まとめ
服装に関してのマナーはそこまで堅苦しくなくとも良いでしょう。
お仕事の合間を縫って仕事着で我が子の晴れ姿を見に来られる親御さんもいらっしゃいます。そんな姿を見て「マナー」なんて野暮なことを言う人はいないでしょう。むしろそんな姿にこそ感動を覚えます。
しかし式に参加中のマナーは守って、良い式になるよう協力をしたいものですね。